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活動内容 Chance Maker 奨学金
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奨学金事業が目指す姿

Chance Maker奨学金事業では、
児童養護施設等の退所後に進学を希望する子どもたちへの経済的・心理的な支援を通じ、
夢を叶えるためのチャンスを創出することを目指します。

Chance Maker奨学金事業では、児童養護施設等の退所後に進学を希望する子どもたちへの経済的・心理的な支援を通じ、夢を叶えるためのチャンスを創出することを目指します。

背景・課題

全国的に8割近くの高卒生が大学や専門学校に進学するなか、児童養護施設出身者の大学・専門学校への進学率は2割強にとどまります*¹。また進学後の退学率も全国平均より高く*²なっています。

その要因の一つとして、原則高校卒業後には施設を退所しなければならず、家族からのサポートが殆ど望めない状況で、学費や生活費をまかないながら学業を続けることが非常に困難である事実が挙げられます。

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※学費は私立大学を想定しています。
※生活費は、引っ越し費用と月々の生活費12万円(住宅費6万円)で試算しています。
※給付型の奨学金は、東京都の場合を想定しており、私立大学に自宅外から通う場合に国や東京都等から受けられる奨学金の一例です。


学費は奨学金で補えるものの、住居費をはじめとするする生活費は不足するケースが多く、アルバイトでも補えない金額については、高校生の間に貯金をし、準備しておくことが必要になります。

*¹出典:社会的養護の現状について(厚生労働省)
*²出典:全国児童養護施設調査2018社会的自立と支援に関する調査(NPO法人ブリッジフォースマイル)

私たちが考える解決策

奨学金事業では、児童養護施設を出て進学を希望する子どもを対象に、月々60,000円の返済不要(給付型)奨学金を支給します。

また、奨学生が後に続く子どもたちのロールモデルとなり、大学進学の希望やその先にある将来の夢を持ちやすくするために、奨学生と施設の子どもたちの交流の機会を設けるなどの取り組みも行っています。

私たちが取り組む具体的な施策

月々1,000円からの継続寄付プログラムをもとに、給付型奨学金支給という形で施設退所者の進学を支援しています。この奨学金は、使途を明確にするため、生活費の大きな割合を占める住宅費のみに充当することとしています。

また、奨学生への心理面でのサポート体制及びキャリア構築の一環として、「フェローシッププログラム制度」を2017年より導入しました。これは在学中に一定期間Living in Peaceの活動に参加してもらい、ミーティングへの参加や事業への参加を通じて私たちと一緒に活動してもらうことで、奨学生の悩みやトラブルの早期発見を行い、進学後の支援継続という役割も担っています。

これまでの活動

「Chance Maker奨学金」により、これまで6名の奨学生に月々60,000円の給付型奨学金を支給してきました。

また「フェローシッププログラム制度」では、奨学生に週1回のミーティングへ参加してもらい、論文の輪読会やイベントの運営にも携わってもらいました。

また、子どもたちのロールモデルとして奨学生が児童養護施設を訪問し、進学後の話をするという交流の場を作り、後に続く子どもたちが増えていくような施策にも取り組んできました。

具体的成果

奨学金事業の開始以来、奨学生の出身施設では実際に進学者が増加しています。また「施設にいる頃から奨学生と交流することで、進学してみたいと思うようになった」という子どもたちも増えていることから、一定の成果が見られていると考えています。

一方で、残念ながら奨学生のうち3名が退学 (2名は病気療養のため、1名は単位不足による留年で学費が捻出できなくなったため)により支給停止となりました。

こうした現状を踏まえ、2017年から心理面でのサポート体制、また将来のキャリア構築の一環として、前述の「フェローシッププログラム制度」を導入しました。奨学生とのコミュニケーションの機会を増やし、悩みやトラブルを早期に察知して解決を支援できる体制を整えています。これに参加した第2期奨学生のA君からは、学業の継続だけではなく、働くという経験を通して自己成長を実感したという声を得ることができました。

奨学生の声(A君の事例)

「大学進学後、1年生から2年生にかけてフェローシッププログラム生として活動していました。活動としては、週1回のミーティング参加に加え、論文の輪読会やイベントの運営にも携わりました。力不足を痛感することもありましたが、それ以上に周りのメンバーの温かさにとても励まされました。請け負った仕事がスムーズにできない時も、いつも周りがサポートしてくれてなんとかやり遂げることができました。LIPには各業界のプロフェッショナルが集まっていて、いろいろなアドバイスを得ながら経験を積んだことで、自分自身成長することができたと感じています。」

今後の展開

奨学金事業では、奨学金給付、「フェローシッププログラム制度」の活用を通して、より多くの子どもたちが目標を達成するための支援を行っていきます。

また、この数年で施設出身者を対象とした行政・民間による奨学金の選択肢が充実してきたことも鑑み、困難を抱えた子どもたちが目標を成し遂げるために本当に必要なサポートとは何かをあらためて議論し、新たな支援スキームの検討を継続して進めていきます。

その一環として、Living in Peaceで新たに立ち上がった「お金の教育事業」と連携し、児童養護施設の子どもたちの「お金のリテラシー不足」の課題解決に従事するなど、金銭給付以外の面でも奨学生をサポートしていきます。